介護シェアリングの具体的な事例

業務分担による労働時間の短縮によって、労働者の負担を減らす雇用システムを「ワークシェアリング」と呼びます。「介護シェアリング」はこのワークシェアリングの仕組みを応用したシステムで、介護業界全体を悩ます慢性的な人手不足や、行き届かない業務管理の解決を目的としているものす。介護シェアリングは比較的新しいサービスですが、既に様々な福祉施設・医療機関で導入されており多くの事例が上がっています。

介護サービス施設では、勤務社・求職者の情報を管理するシステムを活用しており、資格がなくても携われる業務を無資格者に分担することで、有資格者の労働過多を無くすという負担軽減を行っています。また、業務の分担が特定のスタッフに偏ってしまう、複数人が同じ業務を担当するといった分担ミスを防ぐために、業務を細かく分類して管理するというサービス活用もあります。業務分担以外にも、スケジュールを繁忙期と閑散期に分けて管理し、配置するスタッフの数を調整して人手を増やすという事例も多いです。このように、業務・スケジュール管理を介護シェアリングサービスに一任することで、労働力を無駄なく配分することができるのです。

しかし、数多くの事例がある一方で、新しい労働システムに移行することへの不安から、サービスの導入を拒んでいる施設も少なくありません。介護シェアリングの普及を広げるためには、もっと多くの事例を挙げて導入メリットの根拠を確実にすることが必要なのです。